2005年3月20日午前10時13分に発生した福岡県西方沖地震は、福岡市や佐賀県南部で震度6弱の揺れを記録、震源に近い福岡県玄海島では家屋の崩壊などの被害を出しました。福岡市の中心街、天神の十階建て「福岡ビル」の窓ガラス930枚のうち、約360枚が割れて落下、歩道に散乱しました。
また、1995年1月の阪神大震災では、割れたガラスの破片が飛散したことによる二次災害が深刻な問題となりました。このような、災害や事故によるガラスの飛散を抑えることができるのがガラスフィルムです。ガラスフィルムは、飛散を最小限に抑えるなど安全性の向上はもちろん、窓ガラスなどに貼るだけで様々な効果を発揮します。 目的・用途に応じて様々なタイプがありますので適切な製品を選択することが必要です。
飛散防止フィルムは、はめ殺し窓やトップライト等、既存建築物のガラス開口部に機能する地震対策素材です。また、一般住宅には食器棚、机など様々なところにガラスが使われております。窓ガラスだけでなく、それらのガラス部分にもフィルムを貼り付けておく事で地震時における二次災害を最小限度に防ぐことが出来ます。
最近の地震多発により、ようやく一般家庭でも飛散防止フィルムの導入が認知されてきました。また、幼稚園・保育園等、お子様をお預かりする際にも安全対策のしっかりした環境が必要になります。弊社ではお客様のご予算に合わせたプランをご提案しておりますのでお気軽にご相談下さい。
飛散防止フィルムはJIS A 5759により、事務所・店舗・住宅などの窓ガラスにちょう(貼)付し、屋内の冷房及び暖房効果を高めるための日射遮へい用フィルム、及び衝突・地震・爆発によって建築物の窓ガラスが飛散落下することを軽減するためのガラス飛散防止用フィルム並びにその両方を兼ねた日射遮へい・ガラス飛散防止用フィルムについて規定されています。
建設省(現 国土交通省)建築研究所の受託による「はめごろし窓」を想定したフレーム変位による飛散状態の実験。フロートガラスの場合、衝撃部を中心に大型の鋭利な破片が飛散。ガラスフィルムを貼ったガラスは、衝撃部が抜け落ちることはありませんでした。
千葉大学工学部工学意匠学科で実施したANSI規格(米国建築安全ガラス規格)による衝撃破壊試験。フロートガラスの場合、最長15mも鋭利な破片が飛散。ガラスフィルムを貼ったガラスは、細かな亀裂が生じ、ガラス粉が散っただけで飛散はほとんどありませんでした。
※試験条件:45.4kgのインパクターを落下高30.5cm、45.7cmから速度2.45m/sec、2.99m/secで落下。
通産省工業技術院化学技術研究所(現 産業技術総合研究所)にて爆風によるフロートガラスの飛散状態を実験。6mm厚のフロートガラスは約1.5kg/cm2で破壊。飛散面積は60%以上にも達しました。ガラスフィルムを貼ったガラスは、約4.2kg/cm2まで飛散防止効果が確認され、6.8mm厚の網入りガラスに匹敵する効果を示しました。
※試験条件:試験体60cm×60cm、3号桐ダイナマイトを1.2mの距離から爆発させた爆風による飛散状態を測定。